書物を積む者はやがて人生を積むだろう

和書を積んだり漢籍を積んだり和ゲーを積んだり洋ゲーを積んだり、蛇や魚を撫でたりする。

2007-11-01から1ヶ月間の記事一覧

コルタサルとか姜戎とか

岩波の雑誌「思想」12月号を立ち読み(というか、巻末の新刊情報だけチェック)したところ、来年1月にコルタサル『愛しのグリンダ』が出る由。南米文学ファンには朗報ではないかな。恥ずかしながらコルタサル未読な私も、いい機会だから挑戦してみるつも…

11月の月間ベスト

むう、結局『ラナーク』読了以後は一冊も読めなかった……というわけで今月はこれで。ラナーク―四巻からなる伝記作者: アラスターグレイ,Alasdair Gray,森慎一郎出版社/メーカー: 国書刊行会発売日: 2007/11/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 42回この商…

アラスター・グレイ『ラナーク』

カレンダーを見ると、今月下旬に入ってから、上旬に比べてあきらかに更新頻度が下がってるな。紹介した本の数も減ってるし。月末までにあと一、二冊は読破したいところ。ラナーク―四巻からなる伝記作者: アラスターグレイ,Alasdair Gray,森慎一郎出版社/メー…

古本何冊か

『ラナーク』読書中。とりあえず値段分の価値はあるよ。 ネットにてH・マン『小さな町』、アッカー『ドン・キホーテ』。ブックオフにてノーテボーム『これから話す物語』、ブックマーケットにてシェリダン『悪口学校』。 ブックオフでノーテボームを見つけ…

ドリス・レッシング『破壊者ベンの誕生』

今年のノーベル賞作家。両親ともイギリス人ながらイラン生まれのアフリカ育ちという風変わりな経歴の持ち主ですな。破壊者ベンの誕生 (新潮文庫)作者: ドリスレッシング,Doris Lessing,上田和夫出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1994/08メディア: 文庫購入: 1…

ウィリアム・シェイクスピア『恋の骨折り損』

恋の骨折り損 (白水Uブックス (9))作者: ウィリアム・シェイクスピア,小田島雄志出版社/メーカー: 白水社発売日: 1983/10/01メディア: 新書この商品を含むブログ (6件) を見る さんざんおもちゃにしてやりますわ、切り札はこっちのもの、 あの人は私の道化役…

エミール・ゾラ『居酒屋』

うーむ、ゾラを読むのに一週間もかかるとは……いまさらだけど、寝不足は読書の最大の敵だよなあ。 ともあれ、これで叢書の未読はあと七冊、完読が見えてきた。居酒屋 (新潮文庫)作者: ゾラ,古賀照一出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1971/01/01メディア: 文庫…

『ラナーク』げっと。 今は『居酒屋』を読んでいるところ。これと『恋の骨折り損』を読み終わったら『ラナーク』に入る予定。

新潮文庫の100冊 2007

どれだけ読んでる? 新潮文庫の100冊 2007 | こばんばこ どれだけ読んでる? 新潮文庫の100冊 2007 - りつこの読書と落語メモ りつこの読書メモで見つけた新潮文庫の100冊既読チェック。 実は私、アンチ新潮である。21世紀に入っても古典名作翻訳の分野…

ジュンク堂の秋の読書くじ

10月末『迷宮の将軍』や『灯台守の話』を買ったときにもらったジュンク堂の読書くじが当たりだったので景品をもらいに行く。 当たりと言っても、三万人対象のトランプしおりだけどな。 景品をもらうだけというのもなんなので、ついでにシェイクスピア『恋…

杉井光『さよならピアノソナタ』

さよならピアノソナタ (電撃文庫)作者: 杉井光,植田亮出版社/メーカー: メディアワークス発売日: 2007/11メディア: 文庫購入: 22人 クリック: 295回この商品を含むブログ (228件) を見る 音楽評論家の息子の桧川ナオは、機械いじりが好きでしばしば不法投棄…

マイクル・ムアコック『剣の騎士』

剣の騎士 [永遠の戦士 コルム1] (ハヤカワ文庫SF)作者: マイクルムアコック,佐伯経多&新間大悟,斉藤伯好出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2007/11/08メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 38回この商品を含むブログ (44件) を見る 『紅衣の公子コルム』六編の…

たらいまわし本のTB企画第39回 夢見る機械たち

たらいまわし本のTB企画第39回 夢見る機械たち ――奇妙な世界の片隅で これが二回目の参加になる、たらいまわし本のTB企画、略してたら本。今回の主催者は「奇妙な世界の片隅で」のkazuouさん。 昔から人間は「道具」や「機械」を使って、生身の体では不可…

ジョージ・タボーリ『ゴルトベルク変奏曲』

ドイツ現代劇、17冊目。タボーリは1914年生まれなので「ドイツ現代戯曲選」シリーズの作者のうちでは一番の年長者か。70〜80歳ころにかけて演出家・脚本家としての最盛期を迎えたというたいへんな晩成型で、90過ぎの今でもバリバリの現役だそう…

シマウマ書店にて『ロシア・ソビエト文学全集33』(エレンブルグ『雪どけ』、ワレシフスカヤ『虹』を収録)、ブックオフにてコーヴラール『妖精の教育』、ロアルド・ダール『あなたに似た人』。その他、さるツテから譲ってもらった(有償だけど)本が何冊…

フェデリコ・アラバール『戦場のピクニック』

アラバール戯曲集〈1〉戦場のピクニック (1968年)作者: フェルナンド・アラバール,若林彰出版社/メーカー: 思潮社発売日: 1968/07/01メディア: 単行本 クリック: 25回この商品を含むブログ (2件) を見る 「英雄って………どんな風だっけ?」 「訳ないさ、肉屋の…

ガブリエル・ガルシア=マルケス『迷宮の将軍』

寝不足のせいで読むのに時間がかかったけど、体調がよければそんなに読みにくい本でもなかっただろうと思う。迷宮の将軍作者: ガブリエルガルシア=マルケス,Gabriel Garc´ia M´arquez,木村榮一出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2007/10/01メディア: 単行本 ク…

なかなか『迷宮の将軍』の読書が進まないんだが、それは今はさておき。 あまりにも騒がしい孤独 ボフミル フラバル(著) - 松籟社 | 版元ドットコム(【集え】文学板―情報―スレッド 2【文殊】より) 上記サイトによると、フラバル『あまりにも騒がしい孤独』…

盧仝「思う所有り」

今はガルシア・マルケスの『迷宮の将軍』とアラバールの『戦場のピクニック』を読んでいるところ。 さて、たまには訳詩でも載せてみよう。きっと誤訳だらけなので有識者の指摘求む。 「有所思」 かの時、我は乙女の家に酔いたり 乙女のかんばせ あてなること…

松籟社万歳

松籟社の近刊案内(悪漢と密偵より) 「文学の冒険」の刊行が止まっている今、個人的に最も期待しているシリーズ「東欧の想像力」だが、松籟社のウェブサイトにて続刊の案内が……案内が……。 コジンスキー『異端の鳥』 パヴィッチ『帝都最後の恋』 うおおおお…

ハイナー・ミュラー『指令』

というわけで早速読んだミュラーはドイツ現代劇の16冊目。指令 (ドイツ現代戯曲選30)作者: ハイナーミュラー,Heiner M¨uller,谷川道子出版社/メーカー: 論創社発売日: 2006/07/01メディア: 単行本 クリック: 5回この商品を含むブログ (1件) を見る 僕はも…

前にアラバールに関するエントリを書いたところ、コメントでid:inmymemoryさんが「(アラバールは)ハイナー・ミュラーに近い」とおっしゃっていたので、さっそくミュラー『指令』を買ってきた。『ハムレットマシーン』は資金の関係で後回し。 あとブックオ…

冲方丁『オイレンシュピーゲル 参』

オイレンシュピーゲル 参 Blue Murder (3) (角川スニーカー文庫 200-3)作者: 冲方丁,白亜右月出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2007/11/01メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 35回この商品を含むブログ (97件) を見る 人生はほとんど最高だ。(86ページ)…

冲方丁『スプライトシュピーゲル 3』

スプライトシュピーゲル III いかづちの日と自由の朝 (3) (富士見ファンタジア文庫 136-10)作者: 冲方丁,はいむらきよたか出版社/メーカー: 富士見書房発売日: 2007/11/01メディア: 文庫購入: 7人 クリック: 40回この商品を含むブログ (95件) を見る かくし…

10月の月間ベスト

今度もちょっと遅れたが、10月の月間ベストをば。ま、今回は迷いはいっさいない。これで決まりだ。ウンラート教授―あるいは、一暴君の末路作者: ハインリヒマン,Heinrich Mann,今井敦出版社/メーカー: 松籟社発売日: 2007/10/01メディア: 単行本購入: 8人 …

ジャネット・ウィンターソン『灯台守の話』

お話して、ジャネット。……って感じかね。灯台守の話作者: ジャネットウィンターソン,Jeanette Winterson,岸本佐知子出版社/メーカー: 白水社発売日: 2007/11/01メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 50回この商品を含むブログ (45件) を見る でも、それって…

夏目漱石『坑夫』

漱石を読むのも随分久しぶりだ。高校生のときに『三四郎』を読んで以来か。坑夫 (新潮文庫)作者: 夏目漱石出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2004/09メディア: 文庫購入: 6人 クリック: 65回この商品を含むブログ (41件) を見る 上流の家に生まれながら恋愛問…