書物を積む者はやがて人生を積むだろう

和書を積んだり漢籍を積んだり和ゲーを積んだり洋ゲーを積んだり、蛇や魚を撫でたりする。

2008-04-01から1ヶ月間の記事一覧

松籟社の近刊予定

なんかいつの間にか松籟社の近刊予定のページが更新されていた。 http://shoraisha.com/modules/tinyd2/index.php?id=1 おお、「東欧の想像力」シリーズの予定に、エステルハージ・ペーテルの『ハーン=ハーン伯爵夫人のまなざし』が追加されてる。パヴィチ…

フリオ・コルタサル『悪魔の涎・追い求める男』

悪魔の涎・追い求める男 他八篇―コルタサル短篇集 (岩波文庫)作者: コルタサル,木村栄一出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1992/07/16メディア: 文庫購入: 12人 クリック: 83回この商品を含むブログ (62件) を見る カメラを下げて歩けば、周囲にたえず注意を…

冲方丁『オイレンシュピーゲル 肆』

オイレンシュピーゲル肆 Wag The Dog (角川スニーカー文庫)作者: 冲方丁,白亜右月出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング発売日: 2008/05/01メディア: 文庫購入: 7人 クリック: 97回この商品を含むブログ (102件) を見る 笑えねえ冗談に、悪ふざけで片…

冲方丁『スプライトシュピーゲル 4』

スプライトシュピーゲルIV テンペスト (富士見ファンタジア文庫)作者: 冲方丁,はいむらきよたか出版社/メーカー: 富士見書房発売日: 2008/04/19メディア: 文庫購入: 7人 クリック: 197回この商品を含むブログ (115件) を見る 「夢を見るな……矛盾するようだが…

ハンス・ヤーコプ・クリストフェル・フォン・グリンメルスハウゼン『阿呆物語』全三巻

実に二週間ぶりの感想記事。いくらなんでも時間かかりすぎだ。集中力が足りない。阿呆物語 上 (岩波文庫 赤 403-1)作者: グリンメルスハウゼン,望月市恵出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1953/10/05メディア: 文庫 クリック: 49回この商品を含むブログ (2件…

サラゴサ手稿

東京創元社のメルマガによると、6月から完訳版『サラゴサ手稿』の刊行が始まるらしい。ひゃっほう! 「上」の文字がついていたので二巻本か三巻本になると思われる(分量を考えると上中下の三巻本かなあ)。訳稿は完成しているらしいから、おそらく完結まで…

電車で見かけた読書人

帰り道、地下鉄に揺られつつ私が『阿呆物語』を読んでいると、ジャージを来た大柄な青年が隣に座ったわけだ。で、その人が本を開いたので、ちらと視線を走らせると―― 太字で表記される人名、とその下に台詞。ときどきト書きらしきもの。 って戯曲か! 戯曲な…

フランソワ・ヴェイエルガンス『母の家で過ごした三日間』

母の家で過ごした三日間作者: フランソワヴェイエルガンス,Francois Weyergans,渋谷豊出版社/メーカー: 白水社発売日: 2008/03/01メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 66回この商品を含むブログ (6件) を見る 僕はたくさんの物を持っているはずなのに、みん…

雑誌「考える人」の特集「長編小説ベスト100」雑感

この手のリストはいつも気になるんである。というわけで立ち読みしてきた。考える人 2008年 05月号 [雑誌]出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2008/04/04メディア: 雑誌購入: 3人 クリック: 63回この商品を含むブログ (40件) を見る ブルガーコフ『巨匠とマルガ…

アーサー・ミラー『セールスマンの死』

アーサー・ミラー〈1〉セールスマンの死 (ハヤカワ演劇文庫)作者: アーサー・ミラー,倉橋健出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2006/09/20メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 47回この商品を含むブログ (33件) を見る いったいいつになったら、大人になるんだ…

ゲッツ・フォン・ベルリヒンゲン『鉄腕ゲッツ行状記』

鉄腕ゲッツ行状記―ある盗賊騎士の回想録作者: ゲッツ・フォンベルリヒンゲン,Goetzens von Berlichingen,藤川芳朗出版社/メーカー: 白水社発売日: 2008/03/01メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 74回この商品を含むブログ (12件) を見る 16世紀神聖ロー…

ジャン・ラシーヌ『ブリタニキュス ベレニス』

ブリタニキュス ベレニス (岩波文庫)作者: ラシーヌ,渡辺守章出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2008/02/15メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 4回この商品を含むブログ (11件) を見る 「しかし、何が一体、陛下を、そのようなお気持に?」 「おれの名誉が、…

4月注目の海外文学新刊・新刊予定

とりあえず白先勇の『台北人』は買おう。アトウッド『またの名をグレイス』は、面白そうなんだけど、上下分冊で高価だしどうしようかなというところ。文庫ではハヤカワSFの、「フォン・ベック」シリーズの続刊『秋の星々の都』と、小畑健が表紙を描くって…

2007年度(2007年4月〜2008年3月)のベスト10

1位:莫言『転生夢現』 舞台・時代設定はお馴染みのものであるものの、ますます熱い莫言節にまたしてもくらくら参ってしまった。 2位:アレナス『夜明け前のセレスティーノ』 ラテンアメリカで一番好きかも。奔放な幻想と展開で見せる。続刊『真っ白なスカ…

3月の月間ベスト

イプセンの『野鴨』とバリッコの『シティ』とで迷うところだけど、最近の月間ベストはハードカバーばっかりだったから、ここは文庫の『野鴨』を推しておこう。野鴨 (岩波文庫)作者: イプセン,原千代海出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1996/05/16メディア: …