書物を積む者はやがて人生を積むだろう

和書を積んだり漢籍を積んだり和ゲーを積んだり洋ゲーを積んだり、蛇や魚を撫でたりする。

2009-01-01から1年間の記事一覧

大晦日

なんだか二年続けてだらしない状態だったけれども、見捨てないでくれた人にまずは感謝を。 待望のパヴィチ、カダレをはじめ、唐突に出たブルガーコフの戯曲、平凡社の朝鮮近代文学選集の第一期の完結、ゾラのルーゴン=マッカール叢書の最後の未訳だった『ウ…

古橋秀之『ケルベロス 壱』

龍盤七朝 ケルベロス 壱 (メディアワークス文庫 ふ 1-1)作者: 古橋秀之,藤城陽出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス発売日: 2009/12/16メディア: 文庫購入: 11人 クリック: 320回この商品を含むブログ (91件) を見る 「確かに、金は貧乏人に貸すのが…

アルフレッド・エドガー・コッパード『天来の美酒/消えちゃった』

天来の美酒/消えちゃった (光文社古典新訳文庫)作者: アルフレッド・エドガーコッパード,Alfred Edgar Coppard,南條竹則出版社/メーカー: 光文社発売日: 2009/12/08メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 27回この商品を含むブログ (22件) を見る この世界には…

紫式部『源氏物語』

ウェイリー版 源氏物語〈1〉 (平凡社ライブラリー)作者: 紫式部,Arthur Waley,アーサーウェイリー,佐復秀樹出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2008/09/01メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 21回この商品を含むブログ (15件) を見る源氏物語 2 ウェイリー版 …

ファルク・リヒター『崩れたバランス/氷の下』

崩れたバランス/氷の下作者: ファルクリヒター,Falk Richter,新野守広,村瀬民子出版社/メーカー: 論創社発売日: 2009/12メディア: 単行本 クリック: 8回この商品を含むブログ (1件) を見る 「あれは皆死んでるんじゃないんです、死体に見えるだけですから、…

12月注目の海外文学刊行予定リスト

えーと、今月の注目株は、と。まずは藤原書店から出るパムク『白い城』かな。これまでに出た『私の名は紅』『雪』に比べると短い作品なんで、パムク未読の人はこれから入ってみるのも良いかと。あとはid:BaddieBeagleさんのところで知ったのだけれど、ファル…

ワシントン・アーヴィング『ブレイスブリッジ邸』

ブレイスブリッジ邸 (岩波文庫)作者: アーヴィング,齊藤昇出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2009/11/13メディア: 文庫 クリック: 7回この商品を含むブログ (8件) を見る そうだとしてもなお、そのような夢を 育んだ時代にいた彼らを、 私は羨まないではいら…

モリエール『スカパンの悪だくみ』

スカパンの悪だくみ (岩波文庫 赤 512-8)作者: モリエール,鈴木力衛出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2008/12メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 8回この商品を含むブログ (7件) を見る 「そんな計画は止めにしたほうが身のためだぜ、もう前にも言ったけれ…

ついったー始めました

http://twitter.com/caorenqi とりあえず始めてみた。 これで「その他の悪癖」にまつわる記事はあんまりこっちには書かなくなるかもしれない。 フォローやらその他いろいろな設定はまた後でやる予定。

源氏とかいろいろ

ウェイリー版『源氏物語』は「須磨」まで。もうちょいで二冊目に入れる。 「若紫」での光源氏の所業に唖然とする。ロリコンロリコン言われてるけどそれどころじゃない。変態だーと叫びたくなる。……で、そのあとに「末摘花」をもってくるあたりがレディ・ムラ…

例のウェイリー版『源氏物語』の一巻がなんとか見つかったので読みかける。19世紀小説の翻訳でも読んでいるように読めてありがたい。これこそ私の求めていた現代語訳。とりあえず「夕顔」まで。

ウィリアム・シェイクスピア『ペリクリーズ』

ペリクリーズ (白水Uブックス (33))作者: ウィリアム・シェイクスピア,小田島雄志出版社/メーカー: 白水社発売日: 1983/10/01メディア: 新書 クリック: 2回この商品を含むブログ (3件) を見る ツロの領主ペリクリーズは、アンタイオカスの王女がその父と近親…

ついったー始めてみようかな……

2ちゃんねるはやめたつもりだったのに最近また入り浸ってる。あそこのプロ野球板はなんであんなに空気が悪いんだろう。日本シリーズもせっかくいい試合をしてるのに、いちいち失敗した選手を槍玉に挙げて叩いて煽ってチームを罵って。スポーツ関係は野球板…

アナトール・フランス『舞姫タイス』

舞姫タイス (白水Uブックス―海外小説の誘惑 (145))作者: アナトール・フランス,水野成夫出版社/メーカー: 白水社発売日: 2003/07メディア: 新書購入: 2人 クリック: 47回この商品を含むブログ (6件) を見る 要するに僕はお前を羨ましい人間だと思う。なぜな…

実は読んでない作家リスト

なんかはてなスターがついたので。 岩波の解説目録を見ながら、有名どころで読んでない作家を挙げてみよう。岩波に入ってない作家も思いついたら書いとく。一応、「いつか読みたいリスト」でもある。 イギリス チョーサー、ミルトン、バニヤンとかの大古典。…

11月注目の海外文学新刊予定リスト

筑摩の予定にスティーヴ・エリクソン来た! 岩波は最近チェーホフに力を入れてる感じだな。私もはやく「実は読んでない作家リスト」からこの人を外したいところなんだが、なんだかとっつきが悪そうで……(苦笑)。アーヴィングは買う予定。 岩波書店 アーヴィ…

蔡萬植『太平天下』

太平天下 (朝鮮近代文学選集)作者: 蔡萬植,布袋敏博,熊木勉出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2009/03/01メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (1件) を見る 長編「太平天下」と短編「レディメイド人生」「民族の罪人」を収める。舞台は日本占…

近況

夏ごろに名古屋栄のロフトにジュンク堂が出来ていたという話を知って、いまさらながら行ってみたが、販売点数は多く、出版年の古い本も多くて、かなり良かった(まあ東京・大阪あたりの人が来てもそうは思わないかもしれないが)。名古屋の大型書店で海外文…

イスマイル・カダレ『死者の軍隊の将軍』

死者の軍隊の将軍 (東欧の想像力)作者: イスマイルカダレ,Ismail Kadare,井浦伊知郎出版社/メーカー: 松籟社発売日: 2009/10メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 70回この商品を含むブログ (25件) を見る そこにあるのはいつだって、嫌なことだし、隠してお…

藍霄『錯誤配置』

錯誤配置 アジア本格リーグ1作者: 藍シャウ出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/09/11メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 7回この商品を含むブログ (19件) を見る そこで藍霄先生、あなたですよ。おめでとうございます。その役を演じるにもっともふさわし…

ミロラド・パヴィッチ『帝都最後の恋』

帝都最後の恋―占いのための手引き書 (東欧の想像力)作者: ミロラドパヴィッチ,Milorad Pavic,三谷惠子出版社/メーカー: 松籟社発売日: 2009/05メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 28回この商品を含むブログ (13件) を見る 勝利には子供がおらず、ただ父親…

エミール・ゾラ『ウージェーヌ・ルーゴン閣下』

ぐぐってみたら「ルーゴン=マッカール叢書」の感想を書いているブログがけっこう増えてるね。いいことだ。これから叢書に挑戦しようという人には『パリの胃袋』『ごった煮』または傑作『ジェルミナール』あたりから入るのがお薦めです。『居酒屋』『ナナ』…

オタクっぽく日記を書いてみる

名駅地下の三省堂にて千野帽子『読まず嫌い。』をぱらぱらと立ち読み。読まず嫌い。作者: 千野帽子出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)発売日: 2009/09/01メディア: 単行本購入: 13人 クリック: 161回この商品を含むブログ (20件) を見る…

10月注目の海外文学新刊予定リスト

とりあえずカダレは押さえておくべきだな。あとは夜のガスパールが気になる。 岩波書店 チェーホフ『ともしび・谷間 他7篇』 ベルトラン『夜のガスパール』(復刊) 『サキャ格言集』(復刊) 筑摩書房 シェイクスピア『ヘンリー六世』 『モーパッサン短篇集…

帰ってきてから、読書をさぼって何をやっていたか

一人暮らしから帰ってきて、初めて分かる家族のウザさ。 うん、勉強もせず夜中まで遊んでいるから、後ろめたくて顔を合わせたくないだけなんだけどさ。 東方地霊殿 同人ゲー。弾幕縦スクロールシューティング「東方Project」の第十一作。魔理沙の機体性能が…

スタニスワフ・レム『泰平ヨンの航星日記』

復活できるかな? 私は電車に乗らないとまともに本が読めない、ということはわかった。泰平ヨンの航星日記〔改訳版〕 (ハヤカワ文庫 SF レ 1-11)作者: スタニスワフ・レム,John Harris,深見弾,大野典宏出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2009/09/05メディア:…

9月注目の海外文学新刊予定リスト

8月に読んだのは戯曲2冊、ラノベ2冊。しかも感想を書けてないという有様。もうね。 ニコ動をやめるか控えめにすればすむ話なんだけどね。 岩波書店 『アベラールとエロイーズ』 チェーホフ『子どもたち 曠野 他10篇』 サルトル『自由への道(2)』 フィ…

8月注目の海外文学新刊予定リスト

海外暮らしで疲れたのでちょっと充電、といいつつ、これ以上充電してたら逆に壊れてしまいそうな気がする。ちょっとずつでも読んで勉強して更新していかないと。 あ、今月から東洋文庫で子不語完訳出ますぜ。これはぜひ買い揃えていかねば。 岩波書店 ケスト…

回来了〜

と言うわけで帰ってきました。

さて、どうしよう

帰国前に開封へ旅行しようと思っていたら列車のチケットが取れなかった。帰国まで半端に予定が詰まっているため、日時を変更して出発するのは難しいが、あきらめてこの予算をゲームと本につぎ込んだものか、予定をいじって無理に出発したものか、さてどうし…