書物を積む者はやがて人生を積むだろう

和書を積んだり漢籍を積んだり和ゲーを積んだり洋ゲーを積んだり、蛇や魚を撫でたりする。

おすすめ

アーサー・ミラー『セールスマンの死』

アーサー・ミラー〈1〉セールスマンの死 (ハヤカワ演劇文庫)作者: アーサー・ミラー,倉橋健出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2006/09/20メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 47回この商品を含むブログ (33件) を見る いったいいつになったら、大人になるんだ…

アレッサンドロ・バリッコ『シティ』

シティ作者: アレッサンドロ・バリッコ,草皆伸子出版社/メーカー: 白水社発売日: 2002/01メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (4件) を見る 面談をするために家に戻ることができなかったので、グールドの父親はみずから作成した質問票を応募…

ヘンリク・イプセン『野鴨』

久しぶりのイプセン。野鴨 (岩波文庫)作者: イプセン,原千代海出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1996/05/16メディア: 文庫 クリック: 18回この商品を含むブログ (7件) を見る 「うん、不思議なくらい元気にね。すっかり太ってさ。何しろ、あんなところにず…

ダニエル・ぺナック『カービン銃の妖精』

カービン銃の妖精作者: ダニエルペナック,Daniel Pennac,平岡敦出版社/メーカー: 白水社発売日: 1998/01メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 4回この商品を含むブログ (2件) を見る でもね、よく聞きなさい、マロセーヌ。休暇中だからって、スケープ・ゴー…

アラスター・グレイ『哀れなるものたち』

哀れなるものたち (ハヤカワepiブック・プラネット)作者: アラスター・グレイ,高橋和久出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2008/01/26メディア: 単行本(ソフトカバー) クリック: 44回この商品を含むブログ (36件) を見る 真実と善はわたしがどうこうできる…

ウィリアム・サローヤン『わが心高原に』

サローヤンを読むのは初めて。ウィリアム・サローヤン〈1〉わが心高原におーい、救けてくれ! (ハヤカワ演劇文庫)作者: ウィリアムサローヤン,William Saroyan,倉橋健出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2008/01/24メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 16回この…

マイクル・ムアコック『永遠の戦士コルム』全2巻

剣の騎士 [永遠の戦士 コルム1] (ハヤカワ文庫SF)作者: マイクルムアコック,佐伯経多&新間大悟,斉藤伯好出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2007/11/08メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 38回この商品を含むブログ (44件) を見る雄牛と槍―永遠の戦士コルム〈…

白先勇『げつ子』

「げつ」の字が表記できないので、不恰好だが平仮名で。「薛」の下に「子」をつけた字。Nieh-Tzu (げっし) 新しい台湾の文学作者: 白先勇,陳正醍出版社/メーカー: 国書刊行会発売日: 2006/04/01メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 71回この商品を含むブロ…

古龍『楚留香 蝙蝠伝奇』三巻

楚留香 蝙蝠伝奇〈上〉 (小学館文庫)作者: 古龍,土屋文子出版社/メーカー: 小学館発売日: 1998/12メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 21回この商品を含むブログ (8件) を見る楚留香 蝙蝠伝奇〈中〉 (小学館文庫)作者: 古龍,土屋文子出版社/メーカー: 小学館…

フィリップ・キュルヴァル『愛しき人類』

愛しき人類 (1980年) (サンリオSF文庫)作者: フィリップ・キュルヴァル,蒲田耕二出版社/メーカー: サンリオ発売日: 1980/05メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログ (3件) を見る 「いいよ。わかったよ。おまえらのいうとおり、サエルの親父は空な…

ハインリヒ・フォン・クライスト『ミヒャエル・コールハースの運命』

ミヒャエル・コールハースの運命―或る古記録より (岩波文庫)作者: クライスト,吉田次郎出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1941/06/28メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 15回この商品を含むブログ (14件) を見る 馬商人ミヒャエル・コールハースは、公子ウェ…

ウィリアム・シェイクスピア『尺には尺を』

尺には尺を (白水Uブックス (26))作者: ウィリアム・シェイクスピア,小田島雄志出版社/メーカー: 白水社発売日: 1983/10/01メディア: 新書 クリック: 1回この商品を含むブログ (4件) を見る あなたの運命を変えられるとしても変えたくはない、 あなたの死を…

オノレ・ド・バルザック『従兄ポンス』

従兄ポンス〈上〉 (岩波文庫)作者: H.バルザック,Honore de Balzac,水野亮出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1970/12/16メディア: 文庫 クリック: 6回この商品を含むブログ (1件) を見る従兄ポンス〈下〉 (岩波文庫)作者: H.バルザック,Honore de Balzac,水…

エミール・ゾラ『居酒屋』

うーむ、ゾラを読むのに一週間もかかるとは……いまさらだけど、寝不足は読書の最大の敵だよなあ。 ともあれ、これで叢書の未読はあと七冊、完読が見えてきた。居酒屋 (新潮文庫)作者: ゾラ,古賀照一出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1971/01/01メディア: 文庫…

ハイナー・ミュラー『指令』

というわけで早速読んだミュラーはドイツ現代劇の16冊目。指令 (ドイツ現代戯曲選30)作者: ハイナーミュラー,Heiner M¨uller,谷川道子出版社/メーカー: 論創社発売日: 2006/07/01メディア: 単行本 クリック: 5回この商品を含むブログ (1件) を見る 僕はも…

ジャネット・ウィンターソン『灯台守の話』

お話して、ジャネット。……って感じかね。灯台守の話作者: ジャネットウィンターソン,Jeanette Winterson,岸本佐知子出版社/メーカー: 白水社発売日: 2007/11/01メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 50回この商品を含むブログ (45件) を見る でも、それって…

ジュール・シュペルヴィエル『海に住む少女』

これを出したのは光文社古典新訳文庫屈指のファインプレーだと思う。翻訳があふれかえってる『カラマ』や『赤と黒』より、こういうのこそを出して欲しいねえ。海に住む少女 (光文社古典新訳文庫)作者: シュペルヴィエル,永田千奈出版社/メーカー: 光文社発売…

アレクセイ・トルストイ『ドン・ジュアン』

このあいだ古本屋でたくさん戯曲を買い込んだので、本日よりしばらく戯曲祭りを開催。つんである戯曲作品もついでにいくつか消化しておこう。 まずは三人のトルストイのうち個人的にお気に入りのA.K.トルストイ。ちなみにA.N.トルストイは未読。L.…

ジュール・ヴェルヌ『海底二万里』全2巻

最近読んだ翻訳小説のうちではかなり読みやすい部類。ガスカールなんかに比べると倍近い速度で読めてしまった。読みやすいっていいよね。海底二万里〈上〉 (岩波文庫)作者: ジュールヴェルヌ,朝比奈美知子出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2007/08/17メディ…

キャシー・アッカー『血みどろ臓物ハイスクール』

読み終わったのは昨日の深夜。学期が始まる前に読みきれてよかった。こんなの電車の中では絶対に読めないからな。血みどろ臓物ハイスクール作者: キャシーアッカー,Kathy Acker,渡辺佐智江出版社/メーカー: 白水社発売日: 1992/09メディア: 単行本購入: 2人 …

大江健三郎『ピンチランナー調書』

かなりノリノリな本なのに読むのに時間がかかった。なんというか、さすが大江。ピンチランナー調書 (新潮文庫)作者: 大江健三郎出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1982/03/29メディア: 文庫 クリック: 3回この商品を含むブログ (22件) を見る ――それじゃ、無益…

イアン・ワトスン『黒き流れ』三部作(『川の書』『星の書』『存在の書』)

ようやく三冊完読。先月下旬から読み始めたことを考えると、随分長くかかったもんだ。川の書 (創元SF文庫―黒き流れ)作者: イアンワトスン,Ian Watson,細美遥子出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 1994/03メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 18回この商品を…

マイクル・ムアコック『永遠の戦士エレコーゼ』全2巻

『エレコーゼ』も面白いけど、最初は『エルリック』から入ったほうがいいと思う。黒曜石のなかの不死鳥―永遠の戦士エレコーゼ〈1〉 (ハヤカワ文庫SF)作者: マイクルムアコック,Michael Moorcock,井辻朱美出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2007/05/01メディ…

オノレ・ド・バルザック『ウジェニー・グランデ』

うかうかしているうちに「バルザック幻想・怪奇小説選集」の『呪われた子』も刊行されてしまった(お金がないのでまだ購入していないが)。積読の『従兄ポンス』『「絶対」の探求』『ユルシュール・ミルエ』をできるだけ早く消化して、後ろめたさなく『呪わ…

アルフレッド・ベスター『ゴーレム100』

『虎よ、虎よ』がSF屈指の名作に数えられる理由はわからなかったんだけど、この『ゴーレム100』の凄さはわかった。くだらないパルプだと切り捨てる人がいても驚かないけどね。ゴーレム 100 (未来の文学)作者: アルフレッドベスター,Alfred Bester,渡辺…

イアン・ワトスン『スロー・バード』

SF短篇集積読消化プロジェクト、第二弾。『ヨナ・キット』でとっつきにくいイメージを受けたワトスンだけど、この短篇集は楽しめた。いちおし。スロー・バード (ハヤカワ文庫SF)作者: イアンワトスン,Ian Watson,大森望出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2…

コードウェイナー・スミス『第81Q戦争』

SF短篇集積読消化プロジェクト、第一弾。これでコードウェイナー・スミスの翻訳本は全て読了したことになる。第81Q戦争―人類補完機構 (ハヤカワ文庫SF)作者: コードウェイナースミス,Cordwainer Smith,伊藤典夫出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1997/02/0…

ローラント・シンメルプフェニヒ『前と後』

ドイツ現代劇・四冊目。 ありふれた日常を描いているのに、なぜか漂う奇妙な空気。うむうむ、この長い名前の劇作家、要注目ですぜ。多作多彩の作家ということだし、今後も翻訳が続いて欲しいもの。前と後 (ドイツ現代戯曲選30)作者: ローラントシンメルプフ…

アナトール・フランス『ペンギンの島』

アナトール・フランスはいいよ〜すごいよ〜みんな彼のことを軽んじすぎだよ〜。 まあね、近現代フランス文学史を見るとき、どうしてもダダとかシュルレアリスムとかヌーボーロマンとかの派手なところに目が行っちゃうのは仕方ないんだけどさ。でも「現代に相…

張系国『星雲組曲』

老舎『猫城記』以来の中国SFの翻訳単行本である。となれば、SFファンなら当然買うべきだし、SFファンでなくとも、中国・台湾文学に興味があるなら手を出しておくべきだろう。いやもちろん、珍しいだけの本じゃない、ちゃんと中身もある。「新しい台湾…