翻訳
燭蛾 ともしびの前に 舞う蛾がふたつ なぜそれほどに 生を厭うか 飛び来たった おまえの心をおもう 明かりをにくみ 滅びをにくまぬ もし天が百尺の高さなら きっと行って明月を覆うだろう 孟郊は中唐の詩人。この暗さが好きだ。あと結句の発想の奇抜さは特筆…
今はガルシア・マルケスの『迷宮の将軍』とアラバールの『戦場のピクニック』を読んでいるところ。 さて、たまには訳詩でも載せてみよう。きっと誤訳だらけなので有識者の指摘求む。 「有所思」 かの時、我は乙女の家に酔いたり 乙女のかんばせ あてなること…
中唐の詩人・盧仝の詩「昨日を嘆ず」を訳してみた。 昨日の日に追いつくことはできず 今日の日も瞬く間にすぎさる こうしてこうして、またこうして 青年の心は死に、白髪が生じる 秋風が枯葉を散らし、旅人は断腸の気持ち 一斗の酒だけが憂い顔を晴れさせる …