書物を積む者はやがて人生を積むだろう

和書を積んだり漢籍を積んだり和ゲーを積んだり洋ゲーを積んだり、蛇や魚を撫でたりする。

個性のない地方の中小書店はいらない

 地元の本屋へ行ったら早川・創元文庫のコーナーが思い切り縮小されていてショックを受ける。それでなくても海外文学は冷遇されているというのに。
 常々よくないなあと思ってるんだよね、地方の書店が小さすぎることって。優れた本が出ていても、そもそも店に置いてすらもらえず、多くの読者に知られることなく消えていく。あるいは、地方在住の小学高学年や中学生が、ちょっと背伸びして難解な本(文学に限らず、科学とか数学とかほか何でも)を手に取ろうとしても、本屋に売ってない、そこで彼/彼女は探求を断念してしまう――これはまずいんじゃないかなあ。実際、そういう子は存外少なくないと思う。昔の私もそうだったし。
 内心、地方書店は全部潰れてしまって、みなが大きな書店(岐阜の自由書房とか、名古屋の三省堂丸善ジュンク堂、マナハウスとか)に行かざるをえない環境になったほうが、本のためにも読者のためにもむしろ良いような気すらする。地元の書店の販売点数は、それくらいに少なすぎる。