書物を積む者はやがて人生を積むだろう

和書を積んだり漢籍を積んだり和ゲーを積んだり洋ゲーを積んだり、蛇や魚を撫でたりする。

世界文学全集

 今年の11月以降、河出書房から池澤夏樹の個人編集による世界文学全集が発刊されるらしい。そしてそのラインナップがこれ。キシュの『庭、灰』を入れたことだけでも絶賛に値する。ほかにも残雪やクッツェーなどの未訳作品が入るのも嬉しい。
 19世紀以前の古典をばっさり切り捨て20世紀小説だけで、しかも未だ評価が固まってなかったり日本では有名でなかったりする作家たち(プルーストジョイスマルケスも外されている)で勝負する、というのは大胆な試みだが、誰かがやらねばならない冒険だろう。予価も2400〜3200円と、手が届かない価格ではないから、まだ読んでない作家はぜひこの全集を購入して読んでみようと思う。