アガサ・クリスティー『蜘蛛の巣』
また蜘蛛ネタか。
- 作者: アガサ・クリスティー,加藤恭平
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2004/06/14
- メディア: 文庫
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筋運びが軽快かつ緻密。緊張感を保ちつつさくさく読めるし、伏線の張り方も巧みである。キャラクターの書き分けもきっちりされているし、台詞の応酬もなかなか良い感じで、推理のみならず心理劇としても読みごたえがあると思う。終盤にはどんでん返しも用意されている。
くどさや陰惨さ、垢抜けない感じもしない、さすがは女王というべき秀作。最近の絶不調の私にもすいすい読ませてくれた。