レウキッペとクレイトポン
京都大学学術出版会の「西欧古典叢書」からこんなのが出ていた。

- 作者: アキレウスタティオス,中谷彩一郎
- 出版社/メーカー: 京都大学学術出版会
- 発売日: 2008/09/01
- メディア: 単行本
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散文で綴る物語としての「小説」はヘレニズム時代後に登場する。本書は、テュロス、アレクサンドリア、エペソスの三都市を舞台に繰り広げられる波瀾万丈の恋と冒険の物語で、古代恋愛小説の傑作のひとつとされる。レトリックを駆使した物語技法に加え、その筋書きもどんでん返しの連続で、その展開に思わず息をのむ。
ということで、このシリーズは硬派すぎて近づきがたかったのだけれど、これは私みたいな俗な読者でも楽しく読める本かもしれない。
ギリシア小説では、前に『エティオピア物語』を読んだことがあるけれど、あれは予想以上にエンタメしていて面白かったな。