冲方丁『スプライトシュピーゲル 4』
スプライトシュピーゲルIV テンペスト (富士見ファンタジア文庫)
- 作者: 冲方丁,はいむらきよたか
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2008/04/19
- メディア: 文庫
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「夢を見るな……矛盾するようだが、願いを叶えるには必要だ。(199ページ)
機械化された義肢を使い公安の尖兵として働く少女・鳳たちの戦いを描いた近未来アクション小説の第四巻。スーダンの独裁者を裁く法廷が開かれることになり、鳳たちは被告・証人の双方を護衛する任務につく。
――まさに息もつかせぬ怒涛の展開。いつもの巻に比べてかなり分厚くなっているが(不死身ファンタジア文庫では過去最大のページ数らしい)、密度は下がるどころかぐっと濃くなっている。二転三転するストーリー、なかなかインパクトある新キャラ、強大な敵、そして話が進むに連れて明らかになる、複雑怪奇な背景事情。たっぷり燃えさせて/楽しませてもらった。そろそろ完結も近づいてきたということで、次巻にはさらなる盛り上がりを期待したい。