書物を積む者はやがて人生を積むだろう

和書を積んだり漢籍を積んだり和ゲーを積んだり洋ゲーを積んだり、蛇や魚を撫でたりする。

大晦日

 なんだか二年続けてだらしない状態だったけれども、見捨てないでくれた人にまずは感謝を。
 待望のパヴィチ、カダレをはじめ、唐突に出たブルガーコフの戯曲、平凡社の朝鮮近代文学選集の第一期の完結、ゾラのルーゴン=マッカール叢書の最後の未訳だった『ウージェーヌ・ルーゴン閣下』の翻訳など、海外文学関係は話題作に事欠かない一年だったと思う。そう思う。
 タブッキの『イタリア広場』、パムクの『白い城』はじめ、気になるけどまだ読んでいない新刊はまだけっこうあるので、来年の楽しみということにしておきたい。
 留学中に読んだ中国書の中では、いかにも通俗古典小説らしい粗っぽさが好もしい『天豹図』、古龍節が冴えまくる『碧血洗銀槍』、ろくでなしな帝王の悲哀が涙をさそう『我的帝王生涯』、マジックリアリズムっぽい秀作『人面桃花』あたりが印象的。このあたりはぜひ邦訳されて読まれて欲しいと思う。


 それではまた来年。ついったーではまだ今年のうちに何度かつぶやくと思うけど。