書物を積む者はやがて人生を積むだろう

和書を積んだり漢籍を積んだり和ゲーを積んだり洋ゲーを積んだり、蛇や魚を撫でたりする。

 掲示板でちょうど馬琴の話をしていたところだったわけだが、昭和初期に出た「近代日本文学大系」というシリーズに『曲亭馬琴集』2巻があって、『頼豪阿闍梨怪鼠伝』『俊寛僧都嶋物語』『三七全伝南柯夢』などのいくつかの中篇が入っていると知り、さっそく入手した(戦前刊行の本を棚に置くのは初めてだ)。挿絵がないのが残念だが、これで念願の『嶋物語』が読める。
 あとは岩波の新日本古典文学大系に入っている『侠客伝』と、国書の叢書江戸文庫に収める『美少年録』を入手すれば、巨編『巡島記』をのぞくほかは、馬琴の代表作はだいたい本棚に揃うことになる。