書物を積む者はやがて人生を積むだろう

和書を積んだり漢籍を積んだり和ゲーを積んだり洋ゲーを積んだり、蛇や魚を撫でたりする。

2月の新刊予定いくつか

 本やタウン 文庫近刊情報にて2月の文庫新刊の告知が。
 岩波はラシーヌ『ブリタニキュス ベレニス』。このあいだ古本屋で旧版『ブリタニキュス』を買ったばかりだけど、『ベレニス』が新たにセットされているし、これは買わなきゃだめかな。個人的にはラシーヌよりコルネイユ、ロペ、カルデロンを出して欲しいんだけど。
 あと海外文学では筑摩のジョイス、新潮のマキューアン、デュ・モーリア。SF、FTでは早川のベスター新装版とか創元のマキリップとか。日本のでは大江の『治療塔』かな。


 2月の文庫は、新刊よりこっちのが大事だ。
 岩波書店 2月の復刊
 フローベール『聖アントワヌの誘惑』、ウェルズ『トーノ・バンゲイ』、シラー『たくみと恋』、テニスン『イン・メモリアム』、それに『玉台新詠』やスタンダール、アラルコン、ホーソーンゴーゴリの中短篇集など面白そうなものがいっぱい。


 あと白水(→新刊情報)。こないだ紹介したヴェイエルガンスのほかに、ヨシップ・ノヴァコビッチ『四月馬鹿』という作品が新刊リストに挙がっている。内容は、

生と死が交錯する、悪夢のような人生の軌跡
紛争が続く激動の旧ユーゴスラヴィアで、四月一日生まれのイヴァンがたどった数奇な運命とは……? 現実にひそむ狂気や暴力性をあぶり出す、実力派クロアチア人作家による異色の長篇・・・

 というわけでこれを読み落とす手はないな(なんたってクロアチア作家だぜ?)。それにしても、去年に続いて東欧作家の翻訳が増えそうで嬉しいことだ。