雑誌「考える人」の特集「長編小説ベスト100」雑感
この手のリストはいつも気になるんである。というわけで立ち読みしてきた。
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2008/04/04
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別の意味で予想外だったのは、『特性のない男』がまったくあがってないこと。これが文庫で読めるのは当分先だろうか。
50位くらいにバルザックがあがってたけど、『人間喜劇』て何やねん、作品名じゃなくてシリーズ名もありなのか。そのすぐ下に『ゴリオ爺さん』があるのにも笑った。統一性ないなー。
このあいだ作った「2年生のための海外古典文学リスト」との重複は『巨匠とマルガリータ』と99位の『オブローモフ』の二冊だったはず(もちろん、「2年生のための」は、こういうリストに挙がりやすい作品を意図的に外してるから、重複が少ないのは当然なんだが)。
まあぶっちゃけブルガーコフとムージルを除けば意外性は少なめで面白くないリストだったけど、付録として紹介されてた海外で選ばれた「長編小説ベスト」はどれもこれも変てこだった。特にフランスのリストは異常。1位が『異邦人』だったり、『怒りの葡萄』が7位につけてたり。バルザックやスタンダールやユゴーを差し置いてスタインベックがベスト10に座るとは……おまえらフランスの古典小説読めよ、と言いたくなる。