書物を積む者はやがて人生を積むだろう

和書を積んだり漢籍を積んだり和ゲーを積んだり洋ゲーを積んだり、蛇や魚を撫でたりする。

ナゴレプ行ってきたんですよ

http://www.tv-aichi.co.jp/reptiles-world/2010/index.html

 というわけで二十六日、アルバイトの帰りに名古屋市千種区は吹上で行われたナゴヤレプタイルズワールド2010に行ってきた。各地のショップが集まって爬虫類・両生類などの生体や飼育器具などを販売するイベント。
 目的はケージ上部設置用遠赤外線ヒーター「暖突」。急に冷え込んで、室内でも20℃近くなる日が多くなり、インドネシア出身のマクロットパイソンには厳しかろうと考えて。

 こういうイベント、文章だけでレポートするとつまらない気がするけど、写真撮ってこなかったんで、とりあえず文字だけで報告。
 とりあえず人は多い。どのブースも少しは待たないと最前列で眺められないレベル。親子連れの来場者が多い、むしろ三分の一か四分の一くらいは小学生だったんじゃないか。男女比はよくわからないが、極端に偏っている感じではなかった。飼育者ばかりというわけではなく、大して興味もなさそうなのに来ている人も多い印象。「カナヘビ? ヘビって書いてあるけどトカゲみたいだよ」というセリフを聞いたときは思わず耳を疑った。カナヘビっていったらこのへんじゃ一番身近な爬虫類でしょ……それ知らないとかどうなってるの……?
 ムツゴロウ氏の講演は、会場に着いたときには終わりかけで、少ししか聞けなかった。しかしリアルでも、テレビ番組でやっていたあの口調で話すんだねえ。

(以下、あれ欲しいこれ欲しいをだらだら書いているだけなので注意)
 ミミズトカゲを生で見られたのは幸せ。動かなかったけど。そのほか興味のあった動物をいろいろ見られたので満足である。具体的には、

 マクロットパイソンの亜種。マクロットは灰色っぽい体色だがサブは茶色っぽく、眼球の色もマクロットは灰色だがサブは白。サイズ的にはマクロットより一回り小さい。二万円前後で売っていた。

 大型のトカゲで「犬のように」人に馴れるらしい。そういう動画がYouTubeにも上がっている。が、展示(非売品)されていた成体を見て「これは飼えない」と断念(しかし隣に展示されてたグリーンイグアナはさらに大きかった)。ヘビの1mとトカゲの1mは訳が違うのである。価格は二万から四万円。

 トゲの多いごつごつした体形と人馴れしやすい(らしい)気質が魅力で、トカゲの中では一番人気らしく、あちこちのブースでかなりの数が販売されていた。サイズも大きすぎず小さすぎず、本州に生息しないアガマ科ということもあって異国情緒もあり。価格は五千円から。

 のっぺりして手足が短い体形から、ツチノコの目撃例の正体ではないかと噂されるトカゲ。おっかない面構えがよい。トカゲの中では二番人気。ニホントカゲと同じスキンク科だが迫力が違う。価格は五千円から十万円まで、種類がいろいろあって価格が月とスッポンほど違うが、正直よくわからん。

 イベリア半島カナヘビ。最大60cmと大型になるらしいが成体は販売も展示もされてなかった。ただベビーといえど、日本のカナヘビと比べるといかつい雰囲気があり。価格は一万円前後。トカゲで気になるのは以上の四種なのだが、ヘビに比べると設備が多くて今回は自重した。

 サイズこそニホンヤモリと同じくらいだが、太めの体形と背中から尻尾にかけて生えている粒状の突起のために怪獣チックに見えて素敵なヤモリ。値段も二千円程度と素敵。ただ大きさが物足りないし、あんまりベタベタ触るには向いてない種類らしいのでやめておく。どうしても飼いたい種類以外は飼わない方向でいく。

 変てこな甲羅の形状と鳥みたいな顔つき。カメの中ではこれが一番気になるが、飼育は容易ではないらしい。価格は二万円強。この種はそうでもないが、カメは全体的に「デカい」。ヘビやトカゲに比べて横に大きいので。50cm超の外国産スッポンとか、一般人が用意できる水槽じゃ無理だろうなあとか。

 万が一、八千円くらいで販売していたら(普通は一万五千〜二万円くらい)買ってしまうのではないかと危惧していた生き物、残念ながら出品はなかった。両生類ではツノガエルやファイアサラマンダーあたりの出品が多かった模様。当然か。

 哺乳類の販売もあった。多かったのはピグミーマーモセットとフクロモモンガとハリネズミ、餌用じゃないラット(嘘みたいだろ、ドブネズミなんだぜこれ、とかつぶやきたくなる愛らしさ)、あとはアルマジロなど。個人的に一番興味あるのはコウモリで、価格は確か二万九千円と、どうにか手が届きそうなレベル……しかしケージ下に落ちていた細かい糞の量を見て断念。うん、哺乳類は私には無理だ。

 幼き昆虫はかせの憧れ。今でも好きだが、スキンシップの取れない動物はペットとして微妙かなとか、動きが少ないらしいし観賞用としてはすぐ飽きちまうんじゃないかなとか、そういう理由で躊躇していて、今回も見合わせ。各種タランチュラも同じ理由でパス。ムカデは扱いきれる自信がないので却下、ただしオオゲジは興味ある(今回は販売なかったけど)。

 赤・白・黒のバンド模様でやたら派手なナミヘビ。黒のバンドが消失し紅白模様だけになる改良品種もあり、そっちは値段が跳ね上がるが、今回はノーマルタイプが一万円前後で販売されていた。綺麗どころも飼ってみたいよなあというわけで、今回一番そそられたもの。まあ……やらかしてから間もないし、この先の冬も心配なので、今いるマクロットパイソンを無事に冬越しさせてから、新しい種類の導入を考えようとぐっと我慢。


 というわけで生体は購入せず。以下は戦利品。

  • 暖突ロング



 今回の目的。ケージ蓋に設置して用いる上部ヒーター。設置用のネジが太すぎて金網の目を通らないという問題が発生したが、ペンチで金網の目を切って広げることで解決。セットしてみたところ、ケージ底面近くの気温が30℃そこそこに上昇。マクロットパイソンのプラムたんにはたぶん暑すぎず涼しすぎずくらいだと思う。これで一安心だが、現時点で30℃だと、真冬にパワーが足りなくなる恐れがあるな。断熱用の発泡スチロールでも用意しておくか。

  • scale009


 2000年7月刊。Amazonでは見つからなかった、現在は休刊中の爬虫類雑誌。ナンダ・カサントウの小特集が載っているのを見て購入。東アジアに生息する大型のナミヘビで、ヘビのわりに身体が硬くゆったりとしかとぐろを巻けないため、ヘビのわりに大きな飼育ケージが必要になる種。特に最大種のオオカサントウ(雑誌では大南蛇と表記)は最大4m近くと、大半のニシキヘビより大きくなる。まあオオカサントウは無理にしても、2m程度にしか成長しないカサントウやヒメナンダはいつか手元に置いてみたいなあとか。ちなみにナゴレプにはこの類は出品なし。

  • Tシャツ二着

 ネタとして。

 外に着ていけそうなレベル(ガラガラヘビ)と、

 外に着ていくにはきついレベル。ヤスデ、タランチュラ、ウデムシ、サソリ、サソリモドキ、ヒヨケムシ、ムカデと一通り揃っている。まあ、こっちは寝巻きにでもするか。それとも、存外こういうのを着ていても、誰も気にしないだろうか?

 総括。人ごみ(特に子供)には辟易したけれど、たくさん動物を見られたので楽しかったです。