書物を積む者はやがて人生を積むだろう

和書を積んだり漢籍を積んだり和ゲーを積んだり洋ゲーを積んだり、蛇や魚を撫でたりする。

気になる作家メモ

 大学の図書館をぶらついていたら、アヌイとイヨネスコの作品集のあいだにアラバールという人の戯曲集を見つけた。解説を見ると、1932年生まれのスペインの作家で(ん? なんでスペイン人の戯曲がフランス文学の棚にあるのさ?)、不条理劇の名手らしい。ぱらぱら見てみる――うぉぅ、これはすごい。脈絡のない暴力と性愛、異様な場面や事物の連続。作風が近そうな作家は……ソローキンあたり?
 図書館の配架係のミスのおかげで気になる劇作家がまた一人増えてしまった。ただでさえ例の十大戯曲からこっち、読みたい劇作家がかなり増えているというのに……。


 以下話題は変わって、『ウンラート教授』でべた惚れしたハインリヒ・マンに関する自分用のメモ。
 新刊で手に入るのが、ウンラート以外に『小さな町』『息吹き』の二長篇と、松籟社から出ている短篇集三冊。
 古本でわりと入手しやすそうなのが、歴史連作小説『アンリ四世の青春』『アンリ四世の完成』と。
 月一冊ずつ読めば半年強でコンプリートできるな……まあ、『ウンラート』以外の作品も肌に合うかはわからないけど、とりあえず『小さな町』に手を出してみるか?

小さな町

小さな町