書物を積む者はやがて人生を積むだろう

和書を積んだり漢籍を積んだり和ゲーを積んだり洋ゲーを積んだり、蛇や魚を撫でたりする。

マクロットパイソン #1

 ごきげんよう、我が家のヘビ週報の時間です。
 静岡で爬虫類の展示即売会があったらしい。アルビノコブラとか展示していたらしい(当然非売品だろうが)。ミミズトカゲが見たくて、アルバイトが終わってから新幹線に飛び乗って行こうかと思っていたけれど、実際には帰ってきたら疲れて寝てしまった(その前にヘビの水換えは済ませたけど)。来月は名古屋で爬虫類イベントをやるようなのでそっちは見に行く予定。なんかムツゴロウさんとか来るらしいよ? ミミズトカゲが展示されますように。
 思い起こすと毒蛇を生で見たことが無い。コブラはもちろんハブもマムシも。東山動物園は弱毒含めて毒持ちを扱ってないし。アナコンダはいるんだけどね。
 やはり無理してでも行っておくべきだったか。いや終わったことは仕方ない。機会はこれからもあるし、まずは手元にいる連中をきちんと扱う勉強をすべきだ。


 というわけで先週書いたとおり、新たにお迎えしたヘビを紹介しようと思う。何を飼ったかはタイトルの通り。
 ヘビ飼う前に、ナミヘビならPituophis、ニシキヘビならLiasisをと考えていたのだけれども(飼い易いという評判で、ほどよく大きくて、面構えが精悍で、気質が荒くなくて、あんまり高価じゃないという条件で)、けっきょく両方そろえてしまったわけだ。


 マクロットパイソン Liasis mackloti mackloti
 脊椎動物門爬虫綱有鱗目ヘビ亜目ニシキヘビ科オセアニアニシキヘビ属。インドネシアニューギニアなどに分布。WC(ワイルドコート=野生下採集個体)とのことだが、ショップで長期にわたってキープされていたせいか、すっかり人馴れしておとなしくなっている。噛み付く素振りもなし。
 もっとも、どこを掴もうか迷ってケージの中で手をぶらぶらさせていたら頭突きをされたことはある。ヘビを触るときは迷わずがばりと掴んで持ってしまうほうがお互いに良いらしい。こっちが怖がって躊躇していることなどお見通しか。
 なにぶん大きい。幅60×奥行40のケージの三辺分の長さがあったから、160センチ以上はあるようだ。持つと重く、体重は量っていないけれど、単位はキログラムであるはず(といっても、妹の柴犬よりはだいぶ軽い。ヘビという動物は全長だけ聞くとずいぶん大きく思えるが、なにせあの体型なのだから)。
 生後三年くらいとのことだが、まだ少しは大きくなるかな? 2メートルに達する個体もいるようだけれど、こいつはそこまでは行かないだろう。180センチまで行くかどうか、というところか?

 ひどい写真で分かりにくいが、左手で持ったときの様子。けっこう強く締めてきたのでそれなりに痛かった(ヘビが手を締め付けるのは、攻撃のためではなく落ちないように踏ん張っているだけ)。肩にのせるときは、のどに巻きつかれないよう気をつけるべきだな。

 この顔である。どうです格好いいでしょう。この顔つきが気に入って、ニシキヘビ飼うならこれと決めていたわけ。
 名前は……インドネシアのヘビだから、かの地の文豪から取ってプラムたんでよかろう。いかついこいつには不似合いでいい。
 さてこのプラムたん、ハンドリングしたりして呼吸が荒くなると、変な呼吸音を立てることがある。人がいびきをかくときの音、「すー」とか「すぴー」とかの擬音で表現されるあの音である。調べてみると、呼吸器疾患でそういう症状が出ることもあるとのこと。持ち帰りのときの、電車内の冷房がたたったか? 一度獣医に診てもらったほうが良さそう。
 ……で、ヘビを診てくれる獣医はうちの近くにはいるのだろうか?


 カルデロン氏ことメキシカンパインスネークは脱皮前。おまえも早く160センチになれよ。