書物を積む者はやがて人生を積むだろう

和書を積んだり漢籍を積んだり和ゲーを積んだり洋ゲーを積んだり、蛇や魚を撫でたりする。

2009-01-01から1年間の記事一覧

温瑞安『剣気長江・両広豪傑』

剣気長江・両広豪傑 温瑞安 著 花城文芸出版社 2001年12月 巨岩の上に、風雨の中、釣り糸を垂らしている老人が確かにいた。 この老人は確かに、昼間流されていく舟を片手で止めた鉄衣の老人でいった。 老人は眉も髭も白く、黒の衣は鉄のよう。長江に臨む、川…

音音

日本橋に「音々(ねおん)ちゃん」なるイメージキャラクターが設定されたことを知ったわけだが。 うー、お節介だけどこの名前はやめたほうがいいと思うなあ。だって誰でも知っている古典に同じ字面の(読みは異なるが)いるんだもの。 そう、『南総里見八犬…

黄易『域外天魔』

域外天魔 黄易 著 華芸出版社 1998年8月 秘密結社・抗暴連盟の責任者「高山鷹」からテロリスト集団・末日聖戦団のことを調べるよう依頼された凌渡宇は、敵の行方を追って日本へ降り立つ。このとき日本では、聖戦団による大富豪の娘・大野千恵子の誘拐事件が…

今はヴェルヌを読んでます

市街の大型古本屋へ出かけて未訳の武侠小説をドカ買いする。古竜、梁羽生、黄易、臥竜生、温瑞安、雲中雁。合計15冊、160元くらい。これで当分引きこもって暮らせる。 日本でこれだけ買ったら諭吉さん二枚じゃ足りないだろうなぁ…。

衛斯理『妖火』

妖火 衛斯理 著 上海書店出版社 2008年9月 語り手の衛斯理は、大晦日にたまたま出会った金持ちの老人・張海竜から、失踪した生物学者の息子・張小竜の行方を探して欲しいと依頼される。張小竜の行方と彼の研究の謎を追ううち、同じく張小竜を探す者たちが次…

黄耐庵『嶺南逸史』

中国に来ているわけだが。 でも、やる事は一緒だぜ?(『東方花映塚』) というわけで。 嶺南逸史 黄耐庵 著 中英 中雄 校点 百花文芸出版社、1995年 明代の広東を舞台にした作品。才子黄逢玉と、張貴児・李小環・梅映雪・謝金蓮の四人の美少女の離合と苦難…

ちょっくら中国行ってきます

ここ最近ぐうたらが続いて、こんな調子ではちょっと精神的にまずいことになりそうなので、しばらく環境を変えるべく中国へ行ってきます。 まあそれでなくても、語学学習のために在学中に一度は行っておけと教授に言われてはいたので、いずれ行くつもりはあり…

アガサ・クリスティー『蜘蛛の巣』

また蜘蛛ネタか。蜘蛛の巣 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)作者: アガサ・クリスティー,加藤恭平出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2004/06/14メディア: 文庫 クリック: 2回この商品を含むブログ (7件) を見る サスペンス劇。ヒロインのクラリサは、外務省…

田辺力『多足類読本』

ようこそ、迷走中管理人のブログへ。 このトビズムカデはサービスだから、まず噛まれて落ち着いて欲しい。 うん、「また」なんだ。済まない。 仏の顔もって言うしね、謝って許してもらおうとも思っていない。 でも、某ペットショップのサイトで手のひらサイ…

2月注目の海外文学新刊・新刊予定リスト

年に一度のお楽しみこと岩波のリクエスト復刊の季節が来ましたよ。バルザックやモーパッサンなどの大御所からハイジの原作に至るまで盛りだくさん。「詩鬼」と呼ばれる唐詩の奇才・李賀(李長吉)の復刊にも注目。新刊もバルザックが出るなどなかなか熱い。 …

マリヴォー『贋の侍女 愛の勝利』

贋の侍女・愛の勝利 (岩波文庫)作者: マリヴォー,Marivaux,佐藤実枝,井村順一出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2009/01/16メディア: 文庫 クリック: 7回この商品を含むブログ (8件) を見る あなたは高くつきすぎます。同じ値段で、もっといいのを手に入れる…

日常

読書については、マリヴォーを読み始めた。思ったより面白そう。 相も変わらずゲームをやったり、虫や蛇の写真や動画を眺めたりしている。 いい加減生活ぶりがおかしくなっているので、強制リセットをかける方策を検討中。 東方地霊殿ノーマルをようやくクリ…

アサウラ『ベン・トー 3』

そういえばライトノベル読むのもえらく久しぶりな気がするなー。ベン・トー 3 国産うなぎ弁当300円 (スーパーダッシュ文庫)作者: アサウラ,柴乃櫂人出版社/メーカー: 集英社発売日: 2009/01/23メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 53回この商品を含むブログ (…

ジャン・パトリック・マンシェット『愚者が出てくる、城寨が見える』

これ読むのに十日もかかるとか……読書スピードおかしい……。愚者(あほ)が出てくる、城寨(おしろ)が見える (光文社古典新訳文庫)作者: ジャン=パトリックマンシェット,Jean‐Patrick Manchette,中条省平出版社/メーカー: 光文社発売日: 2009/01/08メディア: 文庫…

日本人に読んでほしい中国文学

http://www.toho-shoten.co.jp/toho/readers-ranking.html 東方書店が上記の題で行ったアンケート企画について、id:inmymemory氏がブクマコメで私なら何を選ぶか見たいと言っておられたから、選んでみようと思う。 (実はこのアンケートの案内は私のところに…

読み初め

元旦に心を入れ替えるとか言っておきながら、口だけだった。すまない。 しかしなんだか本当に本、というか文学書が読めない。どうもスランプ。というわけで、年明けて一週間もほったらかして、最初の本は文学以外の本だよ。毒虫の飼育・繁殖マニュアル作者: …

1月注目の海外文学新刊・新刊予定リスト

あけましておめでとうございます。昨年は後半になるにつれてグダグダになってしまった当サイトですが、心を入れ替えてがんばりますので、どうかお見捨てなきように。 当面の目標は、昨年の積み残しである『花のノートルダム』と『エンジンサマー』『罪なき者…