書物を積む者はやがて人生を積むだろう

和書を積んだり漢籍を積んだり和ゲーを積んだり洋ゲーを積んだり、蛇や魚を撫でたりする。

2009-01-01から1年間の記事一覧

猛暑

だめだ、暑すぎる。 どれだけ寝ても、どれだけ食べても、体力がぜんぜん回復しない。

三国志オタクを一発で切れさせる一言

「オタクを一発で切れさせる一言」とか言ったようなタイトルのまとめを見たんですよ。とか言ったような、というのは、今改めて探してみたけど見つからなかったからで。最近はてなブックマークのトップページから飛んだはずだけど……正確にはどんなタイトルだ…

ぐったり

さすがは中国三大火炉……六月とはいえ、何時間も日にさらされて平気なわけがなかった……ぐふっ。 次は涼しいときに行こう。うん。 とりあえず孫権の像でもはっておこうか、思いっきり逆光だけど。孫権の墓には塚とこの像が立ってるだけだったよ。すぐそばの朱…

とりあえず何かのせいにしよう

というわけで、やる気が出ないのは夏バテのせいだということにしてみる。 4月下旬以来、毎日毎日強烈な太陽に照らされているので、バテるのも仕方ないというものである。一人暮らしの身では引きこもるわけにもいかない。少なくとも昼と夜は食事に出かけなけ…

崔象川『白圭志』

江西の張博は巨万の富を持ちながら、仁義に厚く財を軽んじることで名声高かった。ある日、張博の財に目がくらんだ親戚の張宏は、密かに張博を毒殺し、張博の遺児の面倒を見るとて張博の財産を管理するようになる。時がたって、張博の遺児張庭端とその妹張蘭…

『唐詩選』と明詩史の話

日本語学科の学生に日本語で中国文学の話をしてくれと頼まれたので、した。私の大好きな日本でも中国でもどマイナーな小説の話をしようかと思ったんだが、むしろ日中で有名度に差がある本の話とかのほうがいいかと考え直して、ぜんぜん専門外だけどタイトル…

こんなん見つけました。

本屋でこんな本の宣伝ポスターを見たんですがね。 おお……どっかで見たことある絵柄だ。憂鬱とか灼眼とかあの辺の絵っぽい。 中国の軽小説って、女の子向けのはいかにも少女漫画っぽいカバーのが多いし、男の子向けはもっと写実的な、というか、なんというか…

作者不詳『争春園』

時は前漢。開封の義士・郝鸞は、仙人の司馬傲から三口の宝剣を譲られ、さらに二人の好漢を探して剣を渡し、事業を成し遂げよと告げられる。ある日彼は、争春園で亡父の友人・風竹と、その娘・風棲霞の婚約者である孫佩の二人と知り合う。権官・米中立の公子…

本棚晒し@中国

来たばかりのころの復活ぶりもどこへやら、いつしか日本にいたころと同様の駄目人間状態に逆戻りである。今日は二時間くらい読んだけど20ページくらいしか進められなかった(『争春園』という清代の義侠もの。難解でもなんでもないというかむしろ一番読み…

休日のすごし方

カラオケ行きたいなあ。中国にだってあることはあるけどアニソン少ないし、同人ソングなんて望むべくもないしなあ。「恋の呪文を唱える程度の能力」とか歌いたいなあ。 【ニコニコ動画】【IOSYS】恋の呪文を唱える程度の能力【東方真華神祭】 アニソンだろう…

中国での生活で

一番つらくて、しかもどうしようもないのは、個人的にはバスではないかと思っている。 道が悪い。 車が悪い。 運転が荒い。 の三重苦。三回に二回は気持ち悪くなる。

古龍『三少爺的剣』

燕十三は淡々と言った。「俺を殺そうというやつはあんたひとりだけじゃない」 高通は言った。「あんたは有名すぎるからな、あんたを殺しさえすれば、すぐに名を成すことができる」彼は冷笑して続けた。「江湖のうちに名を成すのは簡単なことじゃないが、この…

張小山『平金川』

「私はヨーロッパのローマ教皇だ。ロシア、イギリス、フランス、ポーランドなどの国はみな私の号令を聞く。天命の帰するところを知るがゆえに、清朝に一臂の力を貸しに来たのだ」(413ページ) 時は清代の雍正年間。青海の王・羅卜蔵丹津の叛乱を鎮圧する…

PCゲーム版『紅楼夢』を買ってみたよ!

考えてみれば、三ヶ月もゲームに触ってないなんてことは、ファミコンを購入した小学校低学年の時代以降、一度もなかったことなんだよな。受験期に封印したりしたこともなかったし。……というわけで、そろそろ禁断症状じみたものが出始めてきたよ。 遊ぶことは…

早いもので

留学期間も残り二月くらいになってしまった。いかんな、聞くほうも話すほうもまだ全然駄目だ。一旦は帰るとしても、そのうちまた機会を見つけて来るしか。 せめて町へ出て人と話すべきとはわかっているものの、これだけゆっくり読書できる時期もあんまりない…

蘇童『我的帝王生涯』

殺せ。私は弓矢を立て、目と口を見開いている燕郎に言った、楊松は勝手に守備の職を離れただけでも死罪に値する、今、やつはさらに敗軍の将となった、殺さないわけにはいかぬ。 陛下、見事な射芸です。燕郎は軽い声で付和した。燕郎の小さな顔には驚きと媚び…

作者不詳『天豹図伝』

賽金は彼らが李栄春を探し出せないでいるのを見て、言った。「秦氏、李栄春はいたかしら?」秦氏の胸倉をつかんで、「どう説明するつもりなの?」 秦氏は言った。「賽金、無礼はよしなさい」 頭突きをしようとしたが、賽金はそれを手ではっしと受け止め、秦…

古龍『碧血洗銀槍』

この女はまた大碗に酒を注いで彼に渡した。「お腹いっぱいになったら、酒を飲むべきね。さっさと飲みなさいよ」 今度は馬如龍は首を振った。「飲まぬ」 「あんた、鼻をつまみあげて注ぎ込んで欲しいの?」 馬如龍は取り合わなかった。彼は、女性が人前で彼の…

美食

まさかイスラム料理屋できしめんが出てくるとは思わなかった。

格非『人面桃花』

でもな、なぜか分からないが、ここ数日、俺たちがやろうとしていたことは、根本的に間違っているかもしれない、あるいは、それに対して俺が言うことはまるで重要じゃない、それどころかまったく価値がない、そう、まったく価値がないと感じるようになった。…

きゅうり味のポテトを食べるといいよ!

日本でもペプシコーラがきゅうり味の炭酸飲料を出したり、イオシスがきゅうり味のビールを飲めばいいよという電波ソングを出したりしていたが、こちら中国にはきゅうり味のポテトチップスが存在する。きゅうりの青臭さはほとんどなく、どちらかといえば酸味…

金庸『侠客行』

侠客行 口袋本金庸作品集26,27 金庸 著 広州出版社 花城出版社 2006年4月 父親が誰だかわからない主人公「狗雑種」は、失踪した母を探して町に出たところ、宝物「玄鉄令」をめぐる争いを目にする。ひょんなことから玄鉄令を手に入れた狗雑種は、その本来の主…

快適

しかしまあ、海外生活も一人暮らしも初めてなのでどんなもんかと思っていたが、気楽なもんである。 学食は、たしかに日本の大学の学食と比べれば雲泥、まずくてたまらないが、外の料理屋でならいくらでもうまいものが腹いっぱい食べられるし、価格も10元そ…

古竜『蕭十一郎』

蕭十一郎 古竜 著 珠海出版社 2009年1月 風四娘は侠盗・蕭十一郎と手を組んで名刀・割鹿刀を盗もうと試みるが、偽物をつかまされる。二人は割鹿刀が沈家荘に送られると知り、風四娘の知人・楊開泰に頼んで沈家荘に招いてもらうが、何らかの事故があったらし…

とうとうルーゴン=マッカール叢書を全部日本語で読める日がやってきた!

出たね出たね! とうとう『ウージェーヌ・ルーゴン閣下』が出たらしいね! これでゾラの「ルーゴン=マッカール叢書」全作品が現代的な翻訳で出版されたわけだね! 読むよ読むよ! 帰ったらきっと読むよ! あとしばらくとまっていた「朝鮮近代文学選集」の最…

雲封山人『鉄花仙史』

鉄花仙史 明末清初小説選刊 雲封山人 著 沈錫麟 校点 春風文芸出版社 1985年9月 名士・蔡其志は一人娘の蔡若蘭を親友王悦の子・王儒珍と婚約させるが、王悦の死後貧窮した儒珍を見て、婚約を後悔する。それを見た夏元虚という者が仲人を立てて若蘭に結婚を申…

余華『在細雨中呼喊』

史鉄生はどうしたかって? まあまあ、ゆっくり行こうじゃない。 在細雨中呼喊 余華 著 上海文芸出版社 2004年1月 あれが、私の父が最も威風凛々としていた時点だった。彼は警察に大声で言った。 「あんたらが探しているのは誰かね?」彼は胸を張って言った。…

目標とかいろいろ

いい加減、頭を使わなくても読める本に飽きてきたので、ここらでちょっと濃いものが読みたいと思って史鉄生『務虚筆記』というのを読み始めてみたんだが、これはこれで全然進まないな。とりあえず一日50ページ、十日で読了を目標にしよう。実際は二週間以…

衛斯理『真菌の毀滅』

真菌之毀滅 衛斯理 著 上海書店出版社 2008年9月 香港の作家・ゲイ匡が主人公の名前を筆名として発表したSFシリーズもので、『妖火』の続編。秘密組織に拉致され海底の基地に連れてこられた衛斯理は、そこに捕らわれていた張小竜とついに会う。組織の首領…

ジュール・ヴェルヌ『機器島』

機器島 ヴェルヌ 著 劉常津・侯合余 訳 訳林出版社 2008年8月 「どこにいようと、人はすべて死ぬものですから」 「ここではそうではないのですよ、あなた、天国では人は死なないのです」(139ページ) 海上を移動する人工の機械島「標準島」、その上にあ…