書物を積む者はやがて人生を積むだろう

和書を積んだり漢籍を積んだり和ゲーを積んだり洋ゲーを積んだり、蛇や魚を撫でたりする。

東欧文学

ラジスラフ・フクス『火葬人』

火葬人 (東欧の想像力)作者: ラジスラフ・フクス,阿部賢一出版社/メーカー: 松籟社発売日: 2013/01/23メディア: 単行本 クリック: 22回この商品を含むブログ (17件) を見る 「人間の生涯において確かなものはなに一つない。将来はつねに不確かで、この不確か…

ボフミル・フラバル『厳重に監視された列車』

フラバル・コレクション創刊。めでたい。厳重に監視された列車 (フラバル・コレクション)作者: ボフミル・フラバル,飯島周出版社/メーカー: 松籟社発売日: 2012/09/14メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 1人 クリック: 38回この商品を含むブログ (14件) …

ヨセフ・シュクヴォレツキー『二つの伝説』

二つの伝説 (東欧の想像力)作者: ヨゼフシュクヴォレツキー,Josef Skvoreck´y,石川達夫,平野清美出版社/メーカー: 松籟社発売日: 2010/11/10メディア: 単行本 クリック: 16回この商品を含むブログ (5件) を見る ナチとその後の共産主義政権下でのジャズにつ…

ボフミル・フラバル『わたしは英国王に給仕した』

わたしは英国王に給仕した (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 第3集)作者: ボフミル・フラバル,阿部賢一出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2010/10/09メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 150回この商品を含むブログ (26件) を見る 彼女は店を出て行き…

カレル・チャペック『絶対製造工場』

絶対製造工場 (平凡社ライブラリー)作者: カレル・チャペック,飯島周出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2010/08/11メディア: 単行本(ソフトカバー) クリック: 20回この商品を含むブログ (15件) を見る その通り。神全体を所有していることを自分自身に確信さ…

スワヴォーミル・ムロージェク『鰐の涙』

鰐の涙―ムロージェク短篇集作者: スワヴォーミル・ムロージェク,芝田文乃出版社/メーカー: 未知谷発売日: 2001/12/01メディア: 単行本 クリック: 8回この商品を含むブログ (1件) を見る あのカフカは、自分だけにああいうことが起こったのだと思っていた。私…

イスマイル・カダレ『死者の軍隊の将軍』

死者の軍隊の将軍 (東欧の想像力)作者: イスマイルカダレ,Ismail Kadare,井浦伊知郎出版社/メーカー: 松籟社発売日: 2009/10メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 70回この商品を含むブログ (25件) を見る そこにあるのはいつだって、嫌なことだし、隠してお…

ミロラド・パヴィッチ『帝都最後の恋』

帝都最後の恋―占いのための手引き書 (東欧の想像力)作者: ミロラドパヴィッチ,Milorad Pavic,三谷惠子出版社/メーカー: 松籟社発売日: 2009/05メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 28回この商品を含むブログ (13件) を見る 勝利には子供がおらず、ただ父親…

スタニスワフ・レム『泰平ヨンの航星日記』

復活できるかな? 私は電車に乗らないとまともに本が読めない、ということはわかった。泰平ヨンの航星日記〔改訳版〕 (ハヤカワ文庫 SF レ 1-11)作者: スタニスワフ・レム,John Harris,深見弾,大野典宏出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2009/09/05メディア:…

クラスナホルカイ・ラースロー『北は山、南は湖、西は道、東は川』

北は山、南は湖、西は道、東は川作者: クラスナホルカイラースロー,Krasznahorkai L´aszl´o,早稲田みか出版社/メーカー: 松籟社発売日: 2006/03メディア: 単行本 クリック: 10回この商品を含むブログ (5件) を見る 源氏の孫君は、『名庭百選』を見、最後の「…

スタニスワフ・レム『宇宙飛行士ピルクス物語』

宇宙飛行士ピルクス物語(上) (ハヤカワ文庫SF)作者: スタニスワフレム,John Harris,深見弾出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2008/09/05メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 42回この商品を含むブログ (35件) を見る宇宙飛行士ピルクス物語(下) (ハヤカワ文庫…

スタニスワフ・レム『宇宙創世記ロボットの旅』

宇宙創世記ロボットの旅 (ハヤカワ文庫 SF 203)作者: スタニスワフ・レム,吉上昭三,村手義治出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1976/08メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 28回この商品を含むブログ (31件) を見る 星々が上下左右に整然と並んでいた、かつて…

イヴァン・ツァンカル『使用人イェルネイと彼の正義』

本邦初のスロヴェニア文学の翻訳らしい。作者は1876年生れだからまあ古典の範疇かな。イヴァン・ツァンカル作品選作者: イヴァンツァンカル,Ivan Cankar,Ivan Godler,イヴァンゴドレール,佐々木とも子出版社/メーカー: 成文社発売日: 2008/03メディア: …

ヨシップ・ノヴァコヴィッチ『四月馬鹿』

四月馬鹿作者: ヨシップノヴァコヴィッチ,Josip Novakovich,岩本正恵出版社/メーカー: 白水社発売日: 2008/03メディア: 単行本 クリック: 30回この商品を含むブログ (7件) を見る 「兄さんは政治家だよな? みんなあんな感じなのかい?」 「多かれ少なかれな…

ダニロ・キシュ『若き日の哀しみ』

若き日の哀しみ (海外文学セレクション)作者: ダニロキシュ,Danilo Kis,山崎佳代子出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 1995/07メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 15回この商品を含むブログ (5件) を見る だって、それらの物がなければ、その手書きの書類…

ボフミル・フラバル『あまりにも騒がしい孤独』

現代チェコ文学というと、日本ではクンデラの一人勝ち状態だ。古典を含めても、クンデラほど読まれてるのはカフカと、せいぜいチャペックくらいだろう。でもこの三人のほかにも凄いのはいる。たとえばこの人。ボフミル・フラバル。あまりにも騒がしい孤独 (…

ジョージ・タボーリ『ゴルトベルク変奏曲』

ドイツ現代劇、17冊目。タボーリは1914年生まれなので「ドイツ現代戯曲選」シリーズの作者のうちでは一番の年長者か。70〜80歳ころにかけて演出家・脚本家としての最盛期を迎えたというたいへんな晩成型で、90過ぎの今でもバリバリの現役だそう…

ショタ・ルスタヴェリ『虎皮の騎士』

まあこんなもんか。やっぱりアリオストは偉大だったんだなあ、というのが私の得た結論なわけだが。虎皮の騎士―ショタ・ルスタヴェリの叙事詩 (1972年)作者: ショタ・ルスタヴェリ,袋一平出版社/メーカー: 理論社発売日: 1972メディア: ? クリック: 6回この商…